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法学部ってどんなところ?「現場に触れながら考えるこれからの地方自治」

自治行政学科の紹介-現場に触れながら考えるこれからの地方自治-

?皆さん、こんにちは!今回の「法学部ってどんなところ」では、前回に引き続き番外編としてオープンキャンパスの「学部学科発見コーナー」の様子をインタビュー形式で自治行政学科の紹介をします。公務員を目指す高校生の皆さんは、法学部自治行政学科に入学することを考えていると思います。実際のオープンキャンパスでも多くの公務員志望の高校生が自治行政学科のブースに訪れます。その際にもっとも多い質問が自治行政学科での学びに関するものです。今回、自治行政学科主任の尾内先生のもとに、市役所志望の高校生が自治行政学科の学びについて質問に来ました。



オープンキャンパスでの「学部学科発見コーナー」のイメージ写真



高校生:本日はよろしくお願いします。自治行政学科でどんなことを学べるか、具体的に教えていただきたいです。
尾内:わかりました。将来、市役所で働きたいとお考えだそうですが、市役所職員の仕事について具体的にどんなイメージを持っていますか??

高校生:地元を元気で魅力のあるまちにするとか、きれいで住みやすいまちにする、といった仕事だと思います。あと、福祉とか防災とか…。あっ、コロナ対策でも自治体の出番がたくさんありました。なんだか、世の中に関わることは何でもやっている感じがしてきました。
尾内:ええ、実に幅広い分野に関わっていますよね。自治行政学科でも、さまざまな科目やゼミを通して、多様な切り口から自治行政の役割と重要性を考えていきます。住民コミュニティのあり方を考える「コミュニティ論」や、いま挙げてくれた防災について学ぶ「防災政策論」などといった授業もありますよ。

高校生:おもしろそうです! でも法学部ですから、もちろん法律も勉強しなければいけないですよね。それは公務員試験対策のためですか?
尾内:必ずしも試験対策のために学ぶわけではありません。そもそも行政のしごとは法律にのっとって進められる必要があります。そこには社会の公平性や私たち市民の権利保護という重要な意味があるのです。少し前に話題になった「空き家問題」を知っていますか?

高校生:テレビで取り上げていたので聞いたことがあります。それと、学校の近くにかなり古い家があって、庭も荒れていて誰もいない様子なので、友だちと「ちょっと怖いよな」と話したことがあります。
尾内:いま各地で、そうした「空き家」、しかも持ち主不明の家が増えてしまい、自治体が対応に苦慮しています。景観や衛生環境が損なわれるだけでなく、治安上の問題も心配されるからです。しかし、自治体としては空き家だからと言って勝手に取り壊すわけにもいきません。

高校生:それはどうしてですか?
尾内:言うまでもなく、土地も家屋も個人の財産だからです。学校で学んだ言葉を使えば、行政が市民一人ひとりの「財産権」を侵害することは許されません。それを安易に許可すれば、やや極端に言うと行政の都合で私たちの財産が勝手に利用されることにもなりかねないからです。

高校生:行政ならすぐ対応できる、というわけじゃないんですね。
尾内:はい、自治体行政は、市民の権利や社会の公平性について慎重に考えながら、さまざまな問題を解決していかなければならないのです。そして、そのために必要な法的思考法を身につけることも、自治行政学科での学びなんです。

高校生:行政の責任は重大ですね…。
尾内:だいぶ固い話になりました(笑) ところで、いま各地の自治体に「シティセールス課」とか「マーケティング課」といった部署があるのをご存知ですか?

高校生:えっ、市役所の人たちが「営業」の仕事もするということですか?
尾内:「営業」といっても、「まちの売り込み」ですけどね。自治体はいま、少子高齢化や人口減少の影響から、今後の地域社会にとても危機感を持っているのです。地域の魅力をどうアピールし、観光や経済の活性化につなげるか、さらには、人々に移り住んでもらえないだろうか。いま自治体職員には、豊かな発想と企画力が求められています。

高校生:「地域おこし」という言葉はよく耳にします。
尾内:例えば私のゼミでも、地域活性化のアイデアをみんなで練るグループワークを行っています。これは発想力、分析力を養うと同時に、仲間どうしで協力して問題解決を考えるという大事なトレーニングです。他にも自治行政学科には、地元である龍ケ崎市や松戸市と協働して地域貢献に取り組んだり、大学対抗の「政策立案コンテスト」に挑戦しているゼミもあります。

高校生:とても楽しそうです!
尾内:自治行政学科では、地域の現場を踏まえた実践と、各学問分野の学びをしっかり結びつけることを目指しています。しかもこうした学びは、公務員という職業に限らず、みなさんがNPO活動やボランティアといった形で地域に参加するときに必ず役立ちます。さらには、企業のビジネスにも有益と言って良いでしょう。

高校生:民間企業で働くときにも役立つのですか?
尾内:もちろんです。いまでは民間企業の多くが、地域の一員として社会貢献を心がけていますし、社会の様々な問題を行政だけで解決することが難しいので、いわゆる「官民協働」が盛んになっています。企業にとって、地域社会の中にはビジネスチャンスもあるわけです。

高校生:なんとなく「自治行政学科=公務員」とイメージしていたのですが、見方がすごく広がった気がします。ぼくもたくさんのことを学んで将来に生かしたいです。
尾内:法学部自治行政学科でお待ちしていますよ。